基本の窯焚き
キルンシッターや手動スイッチの付いた電気窯の焚き方です。コーンの選び方、置き方、読み方と、公開されている素焼きと本焼きのスケジュールを紹介します。
設定に従い、このガイドは SK コーン(JIS R 8101)で焼成する場合の内容を表示しています。
コーン: 何を測るのか
まず、お使いの窯の取扱説明書に従ってください。このガイドは、コーンや窯のメーカーが基本的な電気窯について公開している情報をまとめたものです。お使いの機種の説明に代わるものではありません。両者が異なる場合は、取扱説明書が優先します。
コーンは、規格化されたセラミックの粉末で作った、小さく細長い三角錐です。十分な熱を受けると軟らかくなり、毎回同じように曲がって倒れます。コーンを作品の横に置いて窯に入れ、どこまで曲がったかを読みます。
コーンが測るのは焼度、つまり温度と時間を合わせた効果です。米国の主なコーンメーカーであるオルトンの言葉では、「コーンは温度だけを測るものではない」のです。ゆっくり加熱したコーンは、速く加熱したコーンより低い温度で曲がります。釉薬も同じようにふるまいます。そのためオルトンは、焼成の最後の 100 °C (180 °F) を決まった昇温速度で上げた場合について、各コーンの温度を示しています。コーンはいったん動き始めると、狭い温度範囲、「通常 40° F 未満」(22 °C)で曲がりきります。
コーンの番号
オルトンコーンの番号は、最も低温の 022 から 42 まであります。先頭のゼロは低温側の系列を表し、英語では「オー」と読みます。オルトンコーン 06(「オー・シックス」)はコーン 04 より低温で、コーン 01 はコーン 1 より少ない熱で曲がります。オルトンは、二つの系列を混同しないことが大切だと注意しています。差は大きく、コーン 06 はコーン 6 より 220 °C (400 °F) を超えて低い温度で曲がります。
| 範囲 | オルトンコーン | 温度 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 低火度 | 06〜04 | 998–1063 °C (1828–1945 °F) | 陶器の釉薬、素焼き |
| 中火度 | 5〜6 | 1186–1222 °C (2167–2232 °F) | 電気窯で焼く炻器と磁器 |
| 高火度 | 9〜10 | 1260–1285 °C (2300–2345 °F) | 主にガス窯で焼く炻器と磁器 |
英国、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドの販売店は、コーンではなく °C で温度を示すことがよくあります。下の温度表でいちばん近いコーンを探し、確認用コーンで確かめてください。ゼーゲルコーン(ドイツ)やスタッフォードシャーコーンといったヨーロッパの古い系列が、オルトンと同じ番号を使っていると考えるべきではありません。そのため、このガイドではオルトンコーンを使います。
保持で焼度が増す
保持(ねらしとも言います)は、窯をしばらく一つの温度に保つことです。コーンは焼度を測るので、最高温度での保持は、より高い最高温度の代わりになります。オルトンは、おおよその目安として次の値を示しています。
| 保持 | ほぼ同じ焼度になるもの |
|---|---|
| 約20分 | 最高温度を 10 °C (18 °F) 上げる |
| 40〜60分 | 最高温度を 20 °C (36 °F) 上げる |
| 約2時間 | 最高温度を 30 °C (54 °F) 上げる |
| 4〜6時間 | 二つ高温側のコーンを曲げるのに十分 |
オルトンは、1〜2時間の保持は「一つ高温側の番号のコーンを変形させるのに十分なことがある」とも述べています。
つまり、保持は決してただではありません。保持を加えるなら、コーンがより大きく曲がることを見込んで、その分だけ最高温度を下げてください。
コーンの種類
オルトンのコーンには四種類あります。二種類は棚板に立てて作品が受けた焼度を示し、残りの二種類はキルンシッター用です。
| 種類 | 用途 | 立て方 |
|---|---|---|
| 自立型 | 棚板に置く確認用コーン | 台座が一体になっていて、高さ 1¾ インチ(44 mm)と 8° の傾きが決まる。コーン台は不要 |
| 大型 | 棚板に置く確認用コーン | コーン台か粘土の塊に、ちょうど 2 インチ(51 mm)出して、垂直から 8° 傾けて立てる |
| 小型(ジュニア) | キルンシッター | キルンシッターのコーンサポートに渡して置く。棚板に立てる場合は 15/16 インチ(24 mm)出す |
| バー | キルンシッター | 小型コーンと同じ粉末で作った、太さの均一な棒 |
高さは重要です。大型コーンの高さが ¼ インチ(6 mm)違うと、「曲がり方にコーン半分を超える差が出ることがある」とされています。コーンは劣化も経年変化もせず、湿気のある場所で保管しても影響を受けません。
「オルトンコーン 6」が実際に意味すること
温度表では、自立型のオルトンコーン 6 は 1222 °C (2232 °F) ですが、それは最後の 100 °C (180 °F) を 60 °C/h (108 °F/h) で昇温した場合に限ります。150 °C/h (270 °F/h) で昇温すると、同じコーンは 1243 °C (2269 °F) で曲がります。実際の窯ではさらに違います。Digitalfire は「ほとんどの窯は 2232°F ではなく 2200°F でコーン 6 に達する」と報告しています。つまり「コーン 6」とは、そのとき温度計が何度を示していたかにかかわらず、コーン 6 を曲げるだけの焼度を作品が受けたという意味です。
コーンの温度表
これらの数値は、オルトンの自立型コーンの温度表(©2001)からのものです。お使いの窯が最後の 100 °C (180 °F) をどれだけの速さで昇温したかに合う列を選んでください。オルトンの目安では、速い焼成なら 150 °C/h (270 °F/h) の列、中間なら 60 °C/h (108 °F/h) の列、遅い焼成なら 15 °C/h (27 °F/h) の列です。昇温速度は、上がった温度をかかった時間で割って求めます。3時間で 500 °C (900 °F) 上がる窯は、約 167 °C/h (300 °F/h) で昇温しています。
| オルトンコーン | 遅い(15 °C/h (27 °F/h)) | 中間(60 °C/h (108 °F/h)) | 速い(150 °C/h (270 °F/h)) |
|---|---|---|---|
| 022 | – | 586 °C (1087 °F) | 590 °C (1094 °F) |
| 018 | – | 715 °C (1319 °F) | 734 °C (1353 °F) |
| 015 | – | 791 °C (1456 °F) | 818 °C (1504 °F) |
| 010 | 891 °C (1636 °F) | 903 °C (1657 °F) | 915 °C (1679 °F) |
| 08 | 922 °C (1692 °F) | 942 °C (1728 °F) | 956 °C (1753 °F) |
| 07 | – | 976 °C (1789 °F) | 987 °C (1809 °F) |
| 06 | 981 °C (1798 °F) | 998 °C (1828 °F) | 1013 °C (1855 °F) |
| 05 | 1021 °C (1870 °F) | 1031 °C (1888 °F) | 1044 °C (1911 °F) |
| 04 | 1046 °C (1915 °F) | 1063 °C (1945 °F) | 1077 °C (1971 °F) |
| 03 | 1071 °C (1960 °F) | 1086 °C (1987 °F) | 1104 °C (2019 °F) |
| 02 | – | 1102 °C (2016 °F) | 1122 °C (2052 °F) |
| 01 | 1093 °C (1999 °F) | 1119 °C (2046 °F) | 1138 °C (2080 °F) |
| 1 | 1109 °C (2028 °F) | 1137 °C (2079 °F) | 1154 °C (2109 °F) |
| 4 | 1141 °C (2086 °F) | 1162 °C (2124 °F) | 1183 °C (2161 °F) |
| 5 | 1159 °C (2118 °F) | 1186 °C (2167 °F) | 1207 °C (2205 °F) |
| 6 | 1185 °C (2165 °F) | 1222 °C (2232 °F) | 1243 °C (2269 °F) |
| 7 | 1201 °C (2194 °F) | 1239 °C (2262 °F) | 1257 °C (2295 °F) |
| 8 | 1211 °C (2212 °F) | 1249 °C (2280 °F) | 1271 °C (2320 °F) |
| 9 | 1224 °C (2235 °F) | 1260 °C (2300 °F) | 1280 °C (2336 °F) |
| 10 | 1251 °C (2284 °F) | 1285 °C (2345 °F) | 1305 °C (2381 °F) |
ダッシュ(–)は、ここに転載していない数値です。オルトンの完全な温度表を参照してください。
大型コーンは、これらの数値と数度以内の差で曲がります。60 °C/h (108 °F/h) での大型のオルトンコーン 6 は 1220 °C (2228 °F) です。キルンシッターに使う小型コーンは 300 °C/h (540 °F/h) の値しか載っていないので、温度表では小型のコーン 6 は 1255 °C (2291 °F) です。これは、キルンシッターが窯を止める温度ではありません。キルンシッターのコーンの役目は棚板のコーンに合わせることで、最終的な判断は棚板のコーンが下します。
注意点が二つあります。オルトンの2019年の冊子では、速い昇温でのオルトンコーン 06 を 1024 °C (1875 °F) としていますが、温度表とオルトンの FAQ はどちらも 1013 °C (1855 °F) としており、ここではこちらを使っています。また、Dawson のキルンシッターの取扱説明書の巻末にある大型コーンの表には転記の誤り(コーン 5 がコーン 6 より高温になっている)があるので、使わないでください。
SK コーンでの焼成
SK コーンは、日本の規格 JIS R 8101 に従って作られたコーンで、日本では有恒商事などの販売店が扱っています。ほかのコーンと同じく、SK コーンが測るのは温度だけではなく焼度です。作品が十分な熱を受けると軟らかくなって曲がり、どこまで曲がったかを読みます。確認用コーン、コーンがどこまで曲がったかの読み方、保持は、ほかのコーンと同じように SK コーンにも使えます。この節では、どのコーンもその系列の名前を付けて書き、SK の番号をほかの系列の番号に置き換えることはしません。系列の違うコーンの番号は、互いに置き換えられないからです。
番号の前には必ず「SK」と書いてください。日本の古い調合の多くは「SK 8」や「SK 9」とだけ書き、どこのコーンかを示していません。京都ゼーゲルと JIS の SK コーンは同じ番号を持ちますが、曲がる温度が違います(下の「京都ゼーゲル」を参照)。
大型コーン
規格には二つの大きさがあります。大型コーンは「主として焼度測定に用いる」もので、陶芸で必要なのはこちらです。小型コーン(SK 26〜SK 42、範囲の最も高温側)は「主として耐火度試験に用いる」もので、ここでは扱いません。下の表は、SK 022 から SK 20 までの大型コーンです。
ここでの番号は、最も低温の SK 022 から SK 20 までです。SK 015 から SK 6 までは、印刷された番号に「a」が付きます(SK 015a、SK 6a)。印刷どおりに書いてください。
大型コーンの立て方
大型コーンは、それぞれコーン台か粘土の塊に、曲がる面の側へ傾けて立てます。どのコーンでも同じですが、高さと傾きは焼成ごとに同じにしてください。どちらかが違うと、曲がり方が変わるからです。三本組(下記)の三本は、窯の奥の、窯詰めした作品の中央近くにまとめて立ててください。そこなら作品と同じ熱を受け、しかものぞき穴から見えます。窯を閉める前に、三本とも見えることを確かめてください。
ガイドコーン、焼成コーン、ガードコーン
コーンは三本で売られ、三本で立てます。ガイドコーン、目標の焼成コーン、ガードコーンです。焼成コーンには、調合や粘土に書かれた SK の番号を使い、ガイドコーンには一つ低温側のコーン(表で一つ上の行)、ガードコーンには一つ高温側のコーンを使います。ガイドコーンが曲がり始めたら終わりが近い合図で、ガードコーンが曲がったら焼成が行きすぎています。
SK コーンの温度表
| コーン | 公称温度(JIS) |
|---|---|
| SK 022 | 600 °C (1112 °F) |
| SK 021 | 650 °C (1202 °F) |
| SK 020 | 670 °C (1238 °F) |
| SK 019 | 690 °C (1274 °F) |
| SK 018 | 710 °C (1310 °F) |
| SK 017 | 730 °C (1346 °F) |
| SK 016 | 750 °C (1382 °F) |
| SK 015a | 790 °C (1454 °F) |
| SK 014a | 815 °C (1499 °F) |
| SK 013a | 835 °C (1535 °F) |
| SK 012a | 855 °C (1571 °F) |
| SK 011a | 880 °C (1616 °F) |
| SK 010a | 900 °C (1652 °F) |
| SK 09a | 920 °C (1688 °F) |
| SK 08a | 940 °C (1724 °F) |
| SK 07a | 960 °C (1760 °F) |
| SK 06a | 980 °C (1796 °F) |
| SK 05a | 1000 °C (1832 °F) |
| SK 04a | 1020 °C (1868 °F) |
| SK 03a | 1040 °C (1904 °F) |
| SK 02a | 1060 °C (1940 °F) |
| SK 01a | 1080 °C (1976 °F) |
| SK 1a | 1100 °C (2012 °F) |
| SK 2a | 1120 °C (2048 °F) |
| SK 3a | 1140 °C (2084 °F) |
| SK 4a | 1160 °C (2120 °F) |
| SK 5a | 1180 °C (2156 °F) |
| SK 6a | 1200 °C (2192 °F) |
| SK 7 | 1230 °C (2246 °F) |
| SK 8 | 1250 °C (2282 °F) |
| SK 9 | 1280 °C (2336 °F) |
| SK 10 | 1300 °C (2372 °F) |
| SK 11 | 1320 °C (2408 °F) |
| SK 12 | 1350 °C (2462 °F) |
| SK 13 | 1380 °C (2516 °F) |
| SK 14 | 1410 °C (2570 °F) |
| SK 15 | 1435 °C (2615 °F) |
| SK 16 | 1460 °C (2660 °F) |
| SK 17 | 1480 °C (2696 °F) |
| SK 18 | 1500 °C (2732 °F) |
| SK 19 | 1520 °C (2768 °F) |
| SK 20 | 1530 °C (2786 °F) |
数値はすべて公称値(JIS)で、規格がそのコーンに与えている温度を、有恒商事の表に印刷されたとおりに載せています。表には昇温速度が書かれていません。規格が示すのは参考温度です。陶芸でよくある約100 °C/h の昇温速度で、京都市産業技術研究所は自らの京都ゼーゲルが、同じ番号の JIS の温度より 47〜79 °C 低い温度で曲がることを測定しています。JIS の SK コーンについては、このような測定は見つかりませんでした。確認用コーンを置いて比べてください。
京都ゼーゲル
京都ゼーゲルは、京都市の研究所が作っていたコーンですが、現在は製造されていません。報道によれば、研究所は2009年度末に製造を終えました。JIS の SK コーンと同じ番号を持ちますが、より低温で曲がります。京都ゼーゲルは、番号が二つまたは三つ下(低温側)の JIS の SK コーンとほぼ同じ温度で曲がります。京都の調合に「SK 8」とあれば、京都ゼーゲルの番号かもしれません。研究所は、京都ゼーゲルからオルトンコーンに移行する陶芸家向けの助言を公表しており、自らの京都ゼーゲル SK 12 の代わりにオルトンコーン 10 を使っています。これは研究所が 100 °C/h での自らの測定をもとに選んだもので、ほかのどのコーンにも当てはまりません。
日本で売られているオルトンコーン
オルトンの自立型コーンは、コーン台やスタンドが要らないことから、日本では「立つゼーゲル」の名前で売られています。これはオルトンコーンであり、番号も温度表もオルトンのもの(上記)です。焼成の目標にするときはオルトンの番号だけで扱い、SK コーンとオルトンコーンは別々の組にして、決して同じ組に入れないでください。
SK コーンの出典
素焼き
素焼き(英国では biscuit)は、最初に行う低めの焼成で、乾いた粘土を、施釉できる硬く吸水性のある器にします。通常はオルトンコーン 06〜04、オルトンの温度表で 998–1063 °C (1828–1945 °F) まで焼きます。英国の陶芸家は、コーン 06 に近い 1000 °C (1832 °F) 前後で焼くことが多いです。素焼きは「一般に15%を超える」吸水性を残すべきです(Digitalfire)。そうすれば、釉薬の水分を吸い取ります。素焼きが甘すぎると釉薬が厚く付きすぎ、ひびが入って縮れ(釉が島のように縮み、素地が露出すること)が起きます。焼成不足の素焼きは「本焼き中も収縮を続ける」ため、釉と素地の適合も損なわれます。窯詰めは融通がききます。作品どうしが触れてもかまいませんし、蓋は器にのせたまま焼けます。鉢は入れ子にせず、口縁どうしを合わせて重ねます。
初めをゆっくり焼く理由
水は水蒸気になると千倍を超えて膨張するため、湿った器はゆっくり乾かさなければなりません。L&L とオルトンは、「1500°F (815°C) 未満では、素地を均一に加熱するよう特に注意するべきである」とし、炭素は約 650 °C (1200 °F) までに燃やしきらなければならないと助言しています。816 °C (1500 °F) を超えたら、もっと速く昇温してかまいません。
| 温度 | 起きること |
|---|---|
| 149–260 °C (300–500 °F) | バインダー(糊剤)が燃える |
| 約 232 °C (450 °F) | 有機物が燃え始める |
| 371 °C (700 °F) まで | この温度を超えるまで、粘土から水分が出続ける |
| 450–550 °C (842–1022 °F) | 化学的に結合した水が粘土から出る |
| 573 °C (1063 °F) | 石英転移: 粘土中のシリカが急に膨張する |
| 600 °C (1112 °F) 超 | 硫黄が燃え抜ける |
| 649–760 °C (1200–1400 °F) まで | 天然の炭素が燃え抜ける。赤熱になる前に終わっているべき |
| 840 °C (1544 °F) 超 | 炭酸カルシウムが分解する |
石英転移は、粘土中のシリカが 573 °C (1063 °F) で急に寸法を変えることです。昇温時に膨張し、冷却時に収縮します。L&L の Slow Bisque は、538 °C (1000 °F) から 593 °C (1100 °F) の間をゆっくり昇温してここを通過します。Digitalfire はこれを「素焼きには不要」としており、Ceramics Monthly は、これが主に問題になるのは緻密な器を冷ますときだと述べています。ゆっくりにしても損は小さいので、厚い作品ではこの減速を残すことをおすすめします。
あぶり: 窯の中で乾かす
あぶりとは、蓋を少し開けて支えるか排気装置を動かした状態で、窯を低い温度に保ち、作品から最後の水分が抜けるまで待つことです。温度については、資料によって意見が分かれます。
| 出典 | あぶり |
|---|---|
| Ceramics Monthly | 沸点の少し手前。例えば 14 °C/h (25 °F/h) で4〜6時間昇温する |
| L&L(予熱) | 66–93 °C (150–200 °F) で保持 |
| Digitalfire | 121 °C (250 °F) で保持。沸点未満で保持しても「すべての水分を追い出せるわけではない」ため |
最初の目安: 約 121 °C (250 °F) 以下までゆっくり昇温し、排気口に当てた鏡が曇らなくなるまで保持してください。厚い作品や湿った作品は、一晩保持してください。
鏡テスト: 室温の鏡を、排気穴か、少し開けた蓋の下のすき間にかざします。曇るなら、まだ水分が出ています。待ってから、もう一度試してください。
コントローラーのスケジュール
コントローラーは、焼成スケジュールに従って窯を焚く電子機器です。スケジュールはセグメントの並びで、各セグメントは昇温速度(ランプ)、目標温度、必要に応じた保持から成ります。下に、L&L の DynaTrol と Bartlett のコントローラーにあるプリセット二つと、Digitalfire が公開しているスケジュールを示します。「最高温度」は、選んだコーンに対してコントローラーが使う温度で、オルトンコーン 04 なら 1052 °C (1926 °F)、コーン 06 なら 993 °C (1819 °F) です。
| セグメント | 到達温度 | Slow Bisque | Fast Bisque |
|---|---|---|---|
| 1 | 121 °C (250 °F) | 44 °C/h (80 °F/h) | 67 °C/h (120 °F/h) |
| 2 | 538 °C (1000 °F) | 111 °C/h (200 °F/h) | 167 °C/h (300 °F/h) |
| 3 | 593 °C (1100 °F) | 56 °C/h (100 °F/h) | 83 °C/h (150 °F/h) |
| 4 | 最高温度の 139 °C (250 °F) 下(オルトンコーン 04 では 913 °C (1676 °F)) | 100 °C/h (180 °F/h) | 100 °C/h (180 °F/h) |
| 5 | 最高温度 | 44 °C/h (80 °F/h) | 60 °C/h (108 °F/h) |
| 昇温時間(空の窯) | 約13時間以上 | 約10〜11½時間 |
L&L の時間は「最も速く昇温できる空の窯の場合」です。作品を詰めた窯では最大で四倍の時間がかかることがあり、保持を加えれば、それはプリセットが見込んでいない焼度の上乗せになります。大きな作品や湿った作品には、L&L は 2〜3時間以上の予熱を付けた Slow Bisque をすすめ、速い焼成については「ピンホール、ひび割れ、炭素の焼き抜き不足などの欠点を起こすことがある」と注意しています。
| ステップ | 昇温速度 | 目標温度 | 保持 |
|---|---|---|---|
| 1 | 170 °C/h (306 °F/h) | 120 °C (248 °F) | 60分。重い器では最大10時間 |
| 2 | 170 °C/h (306 °F/h) | 945 °C (1733 °F) | なし |
| 3 | 60 °C/h (108 °F/h) | 1000 °C (1832 °F) | 15分 |
BQ1000 の所要時間は約7時間44分です。作者は、薄く乾いた器なら 278 °C/h (500 °F/h) までの昇温で問題ないとしており、窯詰めした作品全体の温度をそろえるために、最後のステップを遅くしています。
コントローラーのコーンとオルトンの温度表
L&L と Bartlett のコントローラーは、オルトンコーン 04 に 1052 °C (1926 °F)、コーン 06 に 993 °C (1819 °F) を使います。オルトンの 1063 °C (1945 °F) と 998 °C (1828 °F) より少し低い値です。コーン 6 とコーン 10 では一致します。この違いは確認用コーンで決着をつけてください。確認用コーンとコントローラーが食い違うなら、コーンオフセットで補正します。
手動の窯の場合
手動の窯でも、同じ計画を手で行います。蓋を少し開けて支え、のぞき穴を開けたままゆっくり乾かし、スイッチを弱から中、強へと段階的に上げ、キルンシッターで焼成を終えます。公開されている手順は、下の「手動の窯の詳細」にあります。
本焼き
本焼きでは、素焼きの上で釉薬を溶かしてガラスにします。初心者の多くは、低火度の釉薬をオルトンコーン 06〜04 で、中火度の釉薬をコーン 5〜6 で焼きます。粘土と釉薬のラベルにあるコーンまで焼き、その番号を中心にした三本組のコーンを置いてください。釉薬が溶けるときに中で何が起きているかは、「基礎から学ぶ釉薬」を参照してください。
本焼きの窯詰め
- 施釉した作品は、互いにも壁にも触れてはいけません。約 ½ インチ(13 mm)あけてください。
- 高台に釉を掛けないでおく(高台の釉を拭き取る)か、低火度の器なら、先のとがった小さな台であるトチンの上に置いてください。炻器と磁器はトチンに載せるべきではありません。その温度ではトチンが食い込むからです。代わりに高火度用の棚板用アルミナ塗料か珪砂を使ってください。
- 棚板の縁と、壁やキルンシッターとの間は、少なくとも 1 インチ(25 mm)あけてください。
コントローラーのスケジュール
| セグメント | 到達温度 | Slow Glaze | Fast Glaze |
|---|---|---|---|
| 1 | 121 °C (250 °F) | 83 °C/h (150 °F/h) | 独立したステップなし |
| 2 | 最高温度の 139 °C (250 °F) 下 | 222 °C/h (400 °F/h) | 317 °C/h (570 °F/h) |
| 3 | 最高温度 | 67 °C/h (120 °F/h) | 111 °C/h (200 °F/h) |
| 昇温時間(空の窯) | 約6½〜7½時間 | 約3〜4時間 |
| オルトンコーン | セグメント2の終了温度 | 最高温度 |
|---|---|---|
| 06 | 854 °C (1569 °F) | 993 °C (1819 °F) |
| 04 | 913 °C (1676 °F) | 1052 °C (1926 °F) |
| 6 | 1083 °C (1982 °F) | 1222 °C (2232 °F) |
L&L が速い焼成について注意していることから、標準には Slow Glaze のほうが安全です。最高温度で 5〜10分を超える保持を加えるなら、その分だけ目標温度かコーンオフセットを下げるよう L&L は述べ、「高温での保持は、ヒーターと熱電対の消耗を早める」とも記しています。
オルトンコーン 6: ドロップ・アンド・ホールド
中火度の釉薬には、溶けた釉から泡となって抜けるガスによって、ピンホール(表面の小さな穴)やブク(泡)が残ることがあります。ドロップ・アンド・ホールドのスケジュールでは、最高温度まで焼いたあと、約 56 °C (100 °F) 急に下げて、そこで保持します。Digitalfire の言葉では、「100°F 下げて保持すると、溶けた釉は泡をはじけさせるだけの粘性を持ちながら、その跡をふさぐこともできる」のです。
| ステップ | 速度 | 目標温度 | 保持 |
|---|---|---|---|
| 1 | 60 °C/h (108 °F/h) | 121 °C (250 °F) | 60分 |
| 2 | 194 °C/h (350 °F/h) | 1148 °C (2100 °F) | 任意で30分(泡の曇りを消すため) |
| 3 | 60 °C/h (108 °F/h) | 1204 °C (2200 °F) | 10分。大きな窯では長めに |
| 4 | 500 °C/h (900 °F/h) で降温 | 1148 °C (2100 °F) | 30分 |
PLC6DS の所要時間は約9時間36分です。流れやすい釉薬では、Digitalfire は代わりに約 111 °C (200 °F) 下げます。下げすぎると「保持中に結晶ができるおそれがある」からです。最高温度の 1204 °C (2200 °F) は、温度表のオルトンコーン 6 の 1222 °C (2232 °F) より低い値です。Digitalfire によれば、ほとんどの窯は約 1204 °C (2200 °F) でコーン 6 に達します。お使いの窯で、三本組のコーンを使って確かめてください。
徐冷
徐冷とは、温度が自然に下がるのに任せず、コントローラーで決まった速度で冷ますことです。Digitalfire の C6DHSC は、PLC6DS のあと 1148 °C (2100 °F) から 760 °C (1400 °F) まで 83 °C/h (150 °F/h) で冷まし、そこで電源を切ります。これは「光沢と表面の質を高め」、ルチルの青を助けますが、徐冷は「マット感を強めることがある」うえ(あるマット釉はかさついた肌になりました)、窯のリレーの寿命を縮めることがあります。L&L も、オルトンコーン 6 用の徐冷プログラムを付けて窯を出荷しています。
| ステップ | 速度 | 目標温度 |
|---|---|---|
| 1 | 全速で昇温 | 1222 °C (2232 °F) |
| 2 | 全速で降温 | 1038 °C (1900 °F) |
| 3 | 83 °C/h (150 °F/h) で降温 | 816 °C (1500 °F) |
Skutt のコントローラーにも、同じように予熱と、一段階の冷却のオプションがあります。
手動の窯の場合
手動の窯では、これらのスケジュールどおりには焼けませんが、計画は同じです。初めは穏やかに、中盤は一定に、終盤は見守りながら焼きます。Bracker's の低火度の本焼きスケジュールは、下の「手動の窯の詳細」にあります。それより高温のコーンでは、「コーン番号一つにつき平均15〜30分」を加えます。温度計(パイロメーター)と練習と記録があれば、Digitalfire がすすめるように、手でスイッチを下げて、ドロップ・アンド・ホールドや徐冷をおおよそまねることができます。
手動の窯の詳細
スイッチの仕組み
古い窯(L&L によれば、主に1975年より前に作られたもの)には、切、弱、中、強の四段階のスイッチがあり、その間の設定はありません。それより新しい窯は無段階スイッチを使い、L&L の窯では、切、1〜11、強の目盛りが付いています。無段階スイッチは、送る電力を減らすわけではありません。ヒーターを完全にオンにしたりオフにしたりを、周期的に繰り返します。L&L によれば、弱では「30秒の周期のうち、7秒ほどオン、23秒オフ、といった具合」です。設定が高いほどオンの時間が長くなり、強では常にオンです。数字は正確なパーセントではないので、コーンと記録で自分の窯を知ってください。
L&L の一般的な手順
三つのスイッチとキルンシッターがあり、排気装置のない窯について、L&L がすすめる手順です。
| 段階 | すること |
|---|---|
| 準備 | キルンシッターのコーンは、棚板のコーンより一つ高温側にします(L&L の助言。「キルンシッター」を参照)。蓋を「約 4〜5 インチ」(10〜13 cm)開けて支え、のぞき穴の栓をすべて外します。初回はタイマーをかなり長く設定し、焼成にかかった時間を記録します。 |
| 弱 | すべてのスイッチを弱 (1) に: 粘土が乾いていれば3時間、湿っているようなら8〜20時間以上 |
| 中 | 蓋を閉めます。上の二つのスイッチを 5、下のスイッチを 6 にします。 |
| 最初の赤熱 | 少しでも赤く光り始めたら、下の二つののぞき穴に栓をします。上の一つは焼成中ずっと開けておきます。 |
| 十分な赤熱、約 760 °C (1400 °F) | 下の二つのスイッチを強、上のスイッチを 9 に |
| 終了 | コーンを見ながら、上と下のスイッチを細かく調整します。コーンが倒れたら、すべてのスイッチを切り、ブレーカーも切ります。窯が完全に冷めるまで開けないでください。 |
Bracker's のスケジュール
米国の粘土メーカー Bracker's Good Earth Clays が、排気装置のない手動の窯向けに、次のスケジュールを公開しています。
| 段階 | 素焼き | 低火度の本焼き |
|---|---|---|
| キルンシッター | 小型のオルトンコーン 03 | 釉薬に合った小型コーン |
| 予熱 | 一晩: 下のスイッチだけを弱に。栓は外し、蓋は少し開けて支え、タイマーは最大 | なし |
| タイマー | 朝、予想焼成時間より30〜60分長く設定し直す | 予想焼成時間より30〜60分長く |
| 弱 | すべてのスイッチを弱で3〜4時間。栓は外し、蓋は少し開けて支える | すべてのスイッチを弱で3〜4時間。栓は外し、蓋は少し開けて支える |
| 中 | 栓をし、蓋を閉める。すべてのスイッチを中で3〜4時間 | 栓をし、蓋を閉める。すべてのスイッチを中で3〜4時間 |
| 強 | 約2〜3時間、キルンシッターが止めるまで | 約3時間。コーンが一つ高温になるごとに15〜30分追加 |
Bracker's は、素焼きのキルンシッターのコーンが棚板のどのコーンに当たるかを示していないので、ご自身の三本組のコーンで確かめてください。下引き排気装置(ダウンドラフト)がある場合も手順は同じですが、排気装置は焼成中も冷却中も動かし続け、蓋は閉めたままにします。Bracker's は、スイッチを一つずつ、約30分おきに上げていく方法もすすめています。
蓋を閉め、のぞき穴に栓をする時期
| 出典 | 助言 |
|---|---|
| Orton | 暗赤色、約 593 °C (1100 °F) で蓋を閉め、のぞき穴に栓をする。炭素による欠点が出るなら、上ののぞき穴を長めに開けておく |
| L&L | 弱の段階のあとで蓋を閉め、最初の赤熱で下ののぞき穴に栓をする。排気装置がなければ、上ののぞき穴は焼成中ずっと開けておく |
| Bracker's | スイッチを中にするときに、蓋を閉め、のぞき穴に栓をする |
| Dawson | 上ののぞき穴は焼成中ずっと開けておく(大きな窯では下ののぞき穴も) |
最初の目安: すき間にかざした鏡が曇らなくなったら蓋を閉め、暗赤色になったら、上以外ののぞき穴すべてに栓をしてください。上ののぞき穴は焼成中ずっと開けておきます。
上段と下段の差をなくす
三本組のコーンで、下段が上段より低温になっているとわかったら、オルトンは、下のスイッチを中、残りを弱にして始め、下のスイッチを最初に強にすることをすすめています。あるいは、ほかのスイッチが中になるまで上のスイッチを切ったままにし、その後は上のスイッチをほかより一段遅れて上げ、ほかが強になってから約1時間は中のままにします。密に詰めた場所は低温になり、重い窯詰めは時間が長くかかります。
自分の窯のための最初の目安
取扱説明書が付いていない窯のために、上の公開された手順をもとに私たちがまとめた出発点を、下の表に示します。公開されたスケジュールではありません。確認用コーンで較正し、記録をもとに調整してください。重い窯詰めや厚い作品では、各段階を長くしてください。
| 段階 | 素焼き | 本焼き |
|---|---|---|
| 予熱 | 器が湿っているかもしれなければ下のスイッチを弱で一晩、完全乾燥ならすべてのスイッチを弱で2〜3時間。蓋は少し開けて支え、栓は外す | なし |
| 弱 | 2〜3時間 | 約2時間。蓋は少し開けて支え、栓は外す |
| 中(無段階スイッチでは約5〜6) | 2〜3時間。鏡が曇らなくなったら蓋を閉める | 2〜3時間、蓋は閉める |
| 強 | キルンシッターが作動するまで。暗赤色で、上以外ののぞき穴に栓をする | キルンシッターが作動するまで |
| 予想される合計 | 8〜12時間 | 8〜12時間 |
棚板のコーンが倒れる前にキルンシッターが作動したら、L&L の助言どおり、次回はキルンシッターのコーンを一つ高温側にしてください。
温度計(パイロメーター)の使い方
温度計(パイロメーター)は、窯の壁から差し込んだ温度センサー、熱電対の値を表示する計器です。窯がどれだけ速く昇温しているかがわかるので、コーンの温度表の正しい列を選べます。しかし、測っているのは作品の所ではなく壁の近くで、値も次第にずれていきます。L&L によれば、K 熱電対はオルトンコーン 6 の焼成を繰り返すと 14 °C (25 °F) を超えてずれることがあり、「コーン一つ分を超える差」になります。一方、自立型コーンのばらつきは 2 °C (4 °F) 以下です。オルトンは、温度計はときどき較正し直す必要があり、その確認に使うのがコーンだと述べています。
排気、のぞき穴、安全
排気
焼成の初期には、粘土と釉薬から水蒸気と、一酸化炭素を含むガスが出ます。釉薬は焼成の後半にも有毒なガスを出すことがあります。L&L は、これらを排気することを「不可欠」としています。排気装置がない場合は、上の手順のように、初期の段階で蓋を少し開けて支え、のぞき穴を開けておくことになります。この間に昇温をゆっくりにすると、炭素も燃え抜けやすくなります。排気装置のない窯では、キルンシッターを作った Dawson も、焼成中ずっと上ののぞき穴を開けておくようにと述べています。排気することで「窯の金属部分の劣化が減り、チューブ一式の寿命が延びる」からです。下引き排気装置(窯に取り付ける電動の排気装置)があると、事情が変わります。排気は装置が行うため、オルトンは、蓋とのぞき穴は、コーンを確認するとき以外、焼成中ずっと閉めておくとしており、L&L は、排気装置をつけたままにして、のぞき穴に栓をするとしています。
部屋の換気と一酸化炭素警報器については、「安全な調合と換気」と「家族を中毒にさせない」を参照してください。
焼成中は
- のぞき穴は、赤外線を遮る遮光度番号3の溶接用遮光メガネをかけたときだけのぞいてください。サングラスでは不十分です。Skutt は、栓が落ちないよう、ひねってはめ込むことをすすめています。
- 予想焼成時間を超えて、窯を無人のままにしないでください。キルンシッターはフェイルセーフではありません。
- 木の床やカーペットなど、燃えるものの上や近くでは、絶対に焼成しないでください。
- 取扱説明書にある離隔距離を守ってください。公表されている数値は 12 インチ(30 cm)から 3 フィート(91 cm)まであります。取扱説明書に記載がなければ、壁から 18 インチ(46 cm)、燃えるものから 3 フィート(91 cm)離すのが最も安全です。
- キルンシッターのウェイトが落ちられるよう、その周りには何も置かないでください。
- 焼成が終わったら、スイッチを切り、ブレーカーも切ってください。
冷却と窯出し
冷却も焼成の一部です。L&L とオルトンは、「蓋を閉めたまま自然に冷ますこと」、「熱い窯に冷たい空気を絶対に入れないこと」と助言しています。早く開けすぎると「ひび割れの原因になる」ことがあり、器の中のシリカは、573 °C (1063 °F) を下回るときに急に収縮します。コントローラーがない場合は、「温度が赤熱よりかなり下(900°F / 482°C)に下がるまで」、かつ少なくとも8時間は窯を閉めておいてください。まだ赤く光っている窯を無理に冷ますことは、絶対にしないでください。焼き上がった器に縁の鋭いひびがあれば、冷却が速すぎたしるしです。
窯を開けて窯出しする時期
| 出典 | 助言 |
|---|---|
| L&L(手動の窯) | 「開ける前に、完全に冷めるのを待つこと」 |
| Skutt のコントローラーの取扱説明書(引用による) | 52 °C (125 °F) を超える温度での窯出しは避ける |
| ほかのメーカー(報告による) | 121 °C (250 °F) まで。本焼きの窯は素焼きより低い温度で開ける |
| Glazy | 約 200 °C (392 °F) 未満になるまで開けない |
おすすめ: 蓋を開けるのは約 93 °C (200 °F) 未満になってから、窯出しは約 52 °C (125 °F) 未満になってから、または素手で器を楽に持てるようになってからにしてください。本焼きの窯は、緻密でガラス質の器が入っているので、素焼きよりも辛抱が必要です。温度計がない場合は、窯が完全に冷めるまで待ってください。
窯を開けたら、何も動かさないうちにすぐ確認用コーンを読み、記憶が新しいうちに見たことを書き留めてください。
焼成後
記録
焼成ごとに、日付、窯、窯詰めの内容、スケジュールまたはスイッチの時間、タイマーの表示、そして確認用コーンとキルンシッターのコーンがそれぞれどう曲がったかを、棚ごとに書き留めてください。焼いたコーンも保管してください。オルトンは「直近6〜10回の焼成の結果を比べると、ヒーターの劣化など、窯に少しずつ起きている変化がわかる」と述べています。Glazecalc の焼成記録には、時間、温度、コーン、ランプ、保持など、選んだ列でこうした記録を残せます。釉薬の結果は工房ノートに書けます。
棚板と棚板用アルミナ塗料
棚板用アルミナ塗料は、垂れた釉薬から棚板を守り、焼き上がった器をはがしやすくします。各棚板の上面と窯の床だけに、「はがき程度の厚さ」に塗ってください。L&L が最善とするのは薄く三度塗ることで、できれば一度塗るごとに焼成します。流れやすい釉薬を掛けた作品を、垂れた釉を受ける素焼きの円板、ハマの上に置く陶芸家も多くいます。よく行われている方法ですが、窯メーカーによる助言は見つかりませんでした。
ヒーター
ヒーターは消耗します。酸化被膜が厚くなり、流れる電流が減って、焼成が遅くなります。高温での長い保持は、ヒーターと熱電対の消耗を早めます。Skutt は、新しい窯や修理した窯では、ヒーターに保護用の酸化被膜ができるよう、試し焼きをすすめています。ヒーターの点検と交換は、メーカーの指示に従ってください。
リングとバー
英国の産業界では、ほかに二種類の焼度の指標も使われてきました。ブラーズリングは、焼度に比例して縮む平たい円板で、焼成後にゲージで測ります。1898年からあるホールドクロフトバーは、二つの支えに渡すと中央がたわむもので、キルンシッターのバーの元になった考え方です。どちらもオルトンコーンの番号に換算する表は見つからなかったので、このガイドではオルトンコーンを使います。リングとバーは、今後の版で取り上げる予定です。
出典
- Orton: Using Orton Pyrometric Cones(コーンの温度表、©2001)
- Orton: Cones and Firing, a practical guide to successful firings(©2019)
- Orton: Pyrometric cones FAQ
- Dawson: Kiln-Sitter Operating Manual(LT-3 型と LT-3K 型)
- L&L Kiln: Manual kiln operation with kiln sitters
- L&L Kiln: Orton firing tips
- L&L Kiln: Pyrometric cones
- L&L Kiln: DynaTrol controller manual
- L&L Kiln: The ceramic process
- Bracker's Good Earth Clays: Firing schedule for manual kilns
- Ceramics Monthly: Bisque Firing 101
- Ceramics Monthly: Tips and Tools: The Kiln Sitter
- Digitalfire: BQ1000 bisque firing schedule
- Digitalfire: PLC6DS cone 6 drop-and-soak schedule
- Digitalfire: C6DHSC cone 6 drop-and-hold slow-cool schedule
- Digitalfire: Bisque
- Glazy: Firing
- Skutt: Ceramic kilns, using the product
- Skutt: KilnMaster operating manual
- Boston University Environmental Health and Safety: Kiln awareness reminder
- Potclays: The difference between stoneware and earthenware
- Wikipedia: Pyrometric cone
- Wikipedia: Pyrometric device